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開始行:
試合には賭け事が付き物。この過酷なトーナメントとて例外で...
予選を勝ち抜いた強豪たち同士の戦い。多くの試合は拮抗して...
だが、傍目に勝敗が見える試合も存在する。東海林VS外園など...
だがそもそも、この観客は賭け事のために会場に居るのではな...
クララ・クロオーネ((クララって何処の人だろう?)) VS 夜羽...
方やおよそ戦いには不向きに見える、優しげな少女。
方や誰もがその名を耳にしたことはある、ダークロアのトップ...
多くの者が、夜羽子の勝利を確信していた。
だが、それと同じ位の数の観客は、クララの勝利を確信してい...
方や呪われた血を流す死を撒く統治者。
方や消えゆく命を救う死を解く癒し手。
勝負は、一方的な物になるだろう――そう、考える者が多かった。
吸血鬼が上質の餌を口にするか、それとも何も出来ずにその呪...
二つに割れた観客の見守る中、試合の時は刻々と迫っていた……。
「両者、前へ!」
開始と同時に、夜羽子のマントが舞う。舞台を駆け、一直線に...
開始と同時に、クララに魔力が集まる。文を唱え、呪に揺れる...
魔力の放出。踏み込んだ夜羽子の足が止まる。
クララを中心に数メートル程の地面が白い光に覆われる。
「Resurrect field{蘇生領域}か。これで奴は動けんな。」
「アンデッドにあれは苦しいですからね〜。」
観客席、中でも特等席にあたる席で交わされる会話。WIZ-DOMの...
光の中を前に進む夜羽子。熱した鉄板の上を歩いているかのよ...
だが、二、三歩進んだところで足を止めた。血の色をした眼を...
「ハアッ!」
魔力の放出。血の色をした波動{スカーレット・ウェーブ}が灼...
「Pure light in the heaven becomes our shield now one tim...
新たなページをめくり、新たに唱えられる呪文{キャストされる...
「しゃっ!」
気合いを発すると共に右手が振り下ろされる。と同時に、数本...
「なっ……どうして!?」
「Sacred boon(聖なる祝福).」
「Pentagram of Heaven and Earth{天地重魔法陣}!」
「とどめ、ですかね〜」
「ガァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
叫び声が会場に響く。
----
――時は21世紀初頭。大いなる変革の刻、「アクエリアンエイジ...
平和を願う祈りは、戦乱の中で押し流されてゆくばかりであっ...
屋敷に着いた彼女を出迎えた巫女の姿に、彼女は驚きを禁じえ...
「お待ちしておりました。“弓削 遥”様。」
鈴を転がすような声。一瞬だけ別人と疑ったが、この声はまぎ...
「日御影……静流…?」
驚いた理由は3つ。こうして会うのが久方ぶりであること。以...
「どうぞ、お上がりください」
“日御影 静流”の声に半ば呆けていた意識を戻し、屋敷の中へと...
「長旅のようでしたし、もう日が晩いので予め寝床を用意して...
「ああ……有り難い。」
返事をしながら、遥は過去の出来事を思い起こしていた。あの...
遥か宇宙の彼方より飛来した侵略者、銀河女王国連邦太陽系方...
それは決戦の終焉に猛り狂った破壊の光。イレイザー旗艦「パ...
「こちらが、遥様の寝所になります。湯浴みの際には、あちら...
「ん、明朝は…日が昇ってからか。わかった御苦労。」
「お疲れ様でした。では、ごゆっくりお休みくださいませ。失...
-瑪瑙との邂逅
「お前……何故ここに!?」
その人物は遥よりも格上の地位にいる者ではあったが、遥の口...
「相変わらず――」
対して、どちらかというと呆れを含んだ口調で返す、大陸の衣...
「口の利き方を改める気は無い様で、貴方は変わりませんね、...
-会談
「ああ、知っている。今組織立った動きができるのは各務を筆...
「我々も個々に組織の再編を進めているのだがな。神社(ばしょ...
「こんな状況だ、全く……このような事を気にかけるような性質(...
「こちらも、四海の竜王を始めとして様々な神格、仙道、道士...
「お互い、戦力不足か。」
「多くの人材を喪いました。術士、仙道、巫女、陰陽…あっ」
しまった、そう思い途中で言葉を止めたが遅かった。遥の表情...
「…気にすることはない。最早過ぎた事…」
俯き、声が震えていた。それでも、はっきりと言った。
「多くの死の一つに過ぎないのだから……」
-被害情報
「四神の巫女、二人は討死、一人は行方不明、もう一人は……」
「……WIZ-DOMに捕縛された後、拷問によって、死亡……」
拷問、と言ったほうがよほど聞こえがいい。あれは……最悪だ。
体中の関節は外され、両腕は砕かれ、その上で暴行を受けてい...
「抜刀隊・甲/乙/丙/丁壊滅。部隊長を含め、未帰還。里神...
(まだ…ましだったのかもしれないな、紗綾……)
そう呟くも、やはり思い起こす度に胸が痛む。
-回想――紗綾――
「ちぃっ、このアンドロイド(木偶人形)ども!」
獲物を振るう隙さえ与えぬ連続攻撃。格闘タイプのアンドロイ...
「縛!」
空中のアンドロイドの動きが止まる。さらに、後方から射撃の...
「防御が甘いわ!」
-
「あの時以来、ここに来たのは初めてだからな。」
-悪夢
「紗綾っ!?」
振り返る。その場にへたり込んだ紗綾の姿が映る。最早自分で...
「!!」
急激に、現実へと引き戻される感覚。荒い呼吸、熱い身体、震...
-大奥
気配――
「お待ちしておりました。どうぞ、こちらへ」
-急変
「美鈴……?」
「美鈴!?おい…どうした!?……」
「誰か!!」叫ぼうとした遥
-告白
「この通り……最早私は自分の脚で、自分の身体を支えることす...
-かつての主
「賢しくなった物だな、美鈴」
「何も知らぬ生娘であったというのにな。今では精神干渉に色...
「ええ、色々と仕込まれましたから……貴方に。」
「私が与えたのは、ほんの少し……精神干渉の力だけだったはず...
「」
----
「ラフィン隊、カレスト隊、前進!!」
「ゾアンハンターっ!!」
「離脱しようとした幹部3名の頸をこれに。後は我がマスター...
「わかった。行って良いぞ。」
「子爵、あの物達は…?」
「マイスター・ハイヤーン((Jabir ibn Hayyan. ジャービル・...
「自分はそのような話聞かされておりませんが?」
「知っていたのは私だけだ。」
「WIZ-DOMによる支配がなった暁には、まずは奴らから潰してゆ...
----
男がその存在に気づいたのはある雨の夜だった。
粗末な段ボールのなかで、うずくまり、小さな身体を震わせ、...
いつから――昨日までは、全く気がつかなかった。男の他にも多...
身体を壊すといけない。そう言って、男は少女を連れて行こう...
2DK程の男の部屋は小ぢんまりとしてはいたが、きれいに整...
早くシャワーを浴びるようもう一度言い、男は一歩足を進める...
身体の汚れを熱い湯で洗い流すと、少しは落ち着いたのか男の...
視線を回す少女の前に焼き魚と米、味噌汁が出される。同じ食...
そこは演算の部屋。記憶の倉庫。予測の箱庭。過去の道標。
追憶と思考と無によって彩られた時間を凌駕する瞬間。
それは現よりの刺激によって動き、幻の世界となる。
男は絵を画いていた。画く題は『笑顔』。だが、完成が近づき...
まだ終わっていない。まだ残せていない。手を伸ばす。キャン...
掴んだキャンバスが、手の中で爆ぜた。
意識が覚醒を始める。夢と現の境界で、ある名前の欠片を呼ぶ...
いつもの部屋、いつもの夜、いつもの――。
覚醒間もない意識は、いつもの今と違う点を認識するのに少々...
一人でいることへの怯え故か、暖かいベッドよりも寒い毛布で...
何かを懇願するような目。そこから視線を、袖から少女の手を...
なのに、少女はベッドに向かおうとはせず、男に顔を近づけて...
愕然とした。少女が見ていた物、自分が目を逸らした物、少女...
今度こそ、少女はベッドの方を向き、男から離れようとしてい...
少女が振り向いた。頭を下げ、お辞宜をする。ありがとう。微...
失った物、欠けていた物、忘れかけていた物、忘れまいとして...
笑顔。
伸ばした両の腕で、少女を抱きしめた。力の篭もっていないそ...
ずっと探していた。あの笑顔は、何時の物だったのか。
ずっと探していた、守るための力は、特別な物じゃなかった。
ありがとう。男は言った。同じ言葉を言った二人の少女の前で...
しばし、そのまま時が流れた。男の頬を流れる涙が落ちる。と...
唇を離す。目を開く。互いに互いを見つめる。何かを懇願する...
男の腕の輪から少女が腕を抜き、男の首に絡め、引き寄せた。...
「あたた…めて…ほし……」
小さな声に、男は頷く。寂しさも、哀しみも、忘れさせよう。...
どちらからだったか、絡めた舌を解き、重ねた唇を離す。離れ...
少女の手が、男の首筋から頭部を弄(まさぐ)る。もう一方の手...
男は苦笑した。誰にかは分からない。だが、何をかと言えば、...
身体に回していただけだった左手で,少女の着ている寝間着のボ...
少女の呼吸が荒くなり始める。男の動きも次第に大胆になって...
男の手が動く度、少女の口から切なげな声が漏れ始める。眉根...
不意に、少女が唇を離し両手を上へ伸ばす。男が首を下げてや...
声を上げ、背中を反らし、断続的に身体が震える。数秒の後、...
ぼふっ
ベッドが沈み、少女を受け止める。寝間着を脱ぎ、下履きだけ...
----
チュンチュン、チュンチュン……
日の昇ってまだ数十分。厳島美鈴の朝は早い。
がらがらと雨戸を開け、朝日を受けて光る濡れた庭木、朝の挨...
「ん〜〜雨も上がって、今日はいい天気みたいですね。」
誰と決めたわけでもない毎朝の日課。朝一番に全ての雨戸を開...
はずであった。
「きゃあ〜〜〜〜〜〜っ!!!」
屋敷に悲鳴が響き渡る。と同時に地響きのようなすさまじい音...
どどどどどどどど…………
「「「美鈴っ!」さん!」姉さまっ!」
美鈴の籠もっている手洗いの前に、3人の少女が集結する。
「「「どうしたっ!」しました!?」したのっ?」
少女達の声と共にがたがたっ!と美鈴の目の前の扉が揺れる。
「だ、大丈夫です!ちょっと寝惚けてただけで、なんともあり...
破壊させて雪崩れ込んできそうな勢いに、あわてて返事を返す。
「本当に大丈夫ですか?……なら良いですけれど。」
「美鈴姉さま、朝が早すぎるのよ。もう少し遅くしても……」
「寝惚け眼の美鈴も……いいかも。」
大丈夫と聞いての思い思いの反応。数十秒、扉の前の三人が動...
「(遥さんは、今日も相変わらずですね……。)」
遠い目をして、他の二人に呆れられているだろう事を想像して...
「ふぅ……」
昼下がり。自室に戻った美鈴は、一人ため息をついた。理由は...
心当たりはあるのだ。恐らくは――
「先日の、あの時なの…かな?」
女魔(サッカバス)や淫魔(インクブス)の退治を行った時を思い...
「避けきれてなかったのかしら……」
いずれにせよ、淨化しなければならない。問題は起きなかった...
幸い、今日昼からは特に用事も何も無かったので部屋に篭もっ...
「まさか、自分についてるのを見つめることになるとは思いま...
ソレをまじまじと見つめながらどのような思考に行き着いたの...
「美鈴さん、いらっしゃいますか?」
部屋の前から、沙綾の声がかかる。
「あ、はーい。」
停止(フリーズ)していた思考を戻し、返事を返す。と、次の一...
「お食事時に落ち着かないご様子でしたので気になって…今よろ...
「どぅ……」
どうぞ、と返そうとして、今の自分の格好を思い出した。鏡の...
「ぅえっと、ちょ、ちょっとままってててくださいーっ!」
とにかく、急いで下に穿かなければ。噛み噛みで返事を返しな...
ずでん!
「だ、大丈夫ですか!?」
派手な転倒音に思わず襖を開けて中を覗いた沙綾は――
「いったーい…あ、沙綾さんまだ開けちゃ……」
沙綾の方を見ようとして身を起こしたのがむしろ致命的だった...
「……ふぅっ。」
「あ……気絶したいのはこっちですよぅ……」
「朝の悲鳴はこういうことでしたのね。そういえば、御手洗い...
「それは…普段通り……」
気を失っていた――といっても数十秒程度だが――沙綾が目を覚ま...
「別にコレに置き換わったとかではないみたいなの。くっつい...
「そう、です…か。」
美鈴の方はもう平気な顔でソレに触れたりしているが、沙綾の...
「そっか、沙綾さんは後ろにいる事の方が多いのよね?」
「はい。」
前線に立って戦っていると、色々な敵と戦う事になる。特に獣...
「だから見慣れてないのね。」
「というより、美鈴さんが慣れすぎてるんです。」
きっぱりと言う沙綾。それもそうである。まじまじと見つめて...
「遥さんが原因なのでしょうけれど。」
「うぅ…そんな気はします……。」
一時、遥に従って、というよりは連れて行かれて「鬼が島殴り...
「と、とにかく何とかして淨化しましょう。私もお手伝いしま...
「そ、そうですね。ありがとうございます。」
と、淨めの準備を始めようとしたとき。ぱたぱたぱた…と廊下を...
「美鈴姉さまー。食器洗いの洗剤が切れちゃったんですけれど...
栞の声が襖を通ってくる。洗剤がまだあったか思い出そうとし...
「(何で……栞ちゃんの声を聞いたら、大きく……!?)」
「(まぁ……)」
突然の事に目を見張る沙綾と、困惑して思考が纏まらない美鈴...
「分かりましたー。じゃぁ後で買ってきますねー。」
と言ってまたぱたぱたと駆けてゆく。が、二人とも固まったま...
「…………」
「…………」
美鈴の方は「どうして?何で?」で思考停止状態、沙綾はとい...
「とりあえず、淨めを…」
「そ、そうですね。」
返事をして、少し経ってから袴を脱ぎ、固く、大きくそびえ立...
「すごい……」
「っ…………」
先ほどまでと違い、今度は美鈴のほうが羞恥に頬を染め、沙綾...
先ほどまでとは比べ物にならない威容。それを見られていると...
「(なにを……吐き出すの?)」
男の性のメカニズムなど知らない美鈴には、
その衝動が具体的に何を示すのかは理解できてい(わから)なか...
「そ、そんなに…見ないで…くださ、い……」
「あ…ご、ごめんなさい」
あわてて視線を逸らす。急いで立ち上がろうとして沙綾は足を―...
「きゃ」「えっ、あん」
どたっ、ばたっと、二回音が響く。意識がぼんやりとしていた...
大丈夫ですかと問うた沙綾に、平気ですと答える美鈴。二人と...
「(あ、熱い……)」高鳴る鼓動。
「(何なの?もう……!)」抑えきれない衝動。
先に動いたのは沙綾だった。臀部に手を回し、美鈴の熱いモノ...
「美鈴さん、コレは、普通じゃ淨化できないかもしれません…」
そう言って、ソレを撫でる。沙綾の手が動く度にソコから頭へ...
「え、それは…ァッ、どう…いうッ……?」
「呪いがここまで具現化するのは珍しい事で……しかも熱とか、...
普段の沙綾とは違って、長く、要領を得ない回答。その間も、...
「ですから、コレは…美鈴さんじゃなかったらもう、おかしくな...
そこまで言った所で沙綾の手が止まる。襲ってきた衝撃が止み...
「はぁっ、はぁっ…お、おかしくって……?」
呼吸が荒い。散々熱い威容を弄(なぶ)られていた美鈴は勿論だ...
「この呪いは…私たちが慎むべき…行為に駆り立てるもので……そ...
説明の途中で感極まった声を上げる沙綾。何時の間にか上気し...
沙綾の手が止まったため、少し平静さを取り戻した美鈴は身を...
「ご…めんなさい、みすずさん……私のほうが…のろ…いに…もう、...
息も絶え絶えに答える沙綾。美鈴の目の前でそのお尻が揺れ、...
「みすずさんの…モノで、私を…」
淫靡な空気が場を満たしかける。が――
「おか」
ガラッ。襖が開き、
「何やってるのっ、貴方達はっ!」
怒気が場の空気を一掃した。
「……で、赫々然々(かくかくしかじか)だったというわけね?」
「はい……」
先ほどまでとは一転、緊張が部屋を包んでいた。胡坐をかいて...
「それで、呪いを解こうとして逆に呪いにかかる所だったと?」
「はい……っ」
終了行:
試合には賭け事が付き物。この過酷なトーナメントとて例外で...
予選を勝ち抜いた強豪たち同士の戦い。多くの試合は拮抗して...
だが、傍目に勝敗が見える試合も存在する。東海林VS外園など...
だがそもそも、この観客は賭け事のために会場に居るのではな...
クララ・クロオーネ((クララって何処の人だろう?)) VS 夜羽...
方やおよそ戦いには不向きに見える、優しげな少女。
方や誰もがその名を耳にしたことはある、ダークロアのトップ...
多くの者が、夜羽子の勝利を確信していた。
だが、それと同じ位の数の観客は、クララの勝利を確信してい...
方や呪われた血を流す死を撒く統治者。
方や消えゆく命を救う死を解く癒し手。
勝負は、一方的な物になるだろう――そう、考える者が多かった。
吸血鬼が上質の餌を口にするか、それとも何も出来ずにその呪...
二つに割れた観客の見守る中、試合の時は刻々と迫っていた……。
「両者、前へ!」
開始と同時に、夜羽子のマントが舞う。舞台を駆け、一直線に...
開始と同時に、クララに魔力が集まる。文を唱え、呪に揺れる...
魔力の放出。踏み込んだ夜羽子の足が止まる。
クララを中心に数メートル程の地面が白い光に覆われる。
「Resurrect field{蘇生領域}か。これで奴は動けんな。」
「アンデッドにあれは苦しいですからね〜。」
観客席、中でも特等席にあたる席で交わされる会話。WIZ-DOMの...
光の中を前に進む夜羽子。熱した鉄板の上を歩いているかのよ...
だが、二、三歩進んだところで足を止めた。血の色をした眼を...
「ハアッ!」
魔力の放出。血の色をした波動{スカーレット・ウェーブ}が灼...
「Pure light in the heaven becomes our shield now one tim...
新たなページをめくり、新たに唱えられる呪文{キャストされる...
「しゃっ!」
気合いを発すると共に右手が振り下ろされる。と同時に、数本...
「なっ……どうして!?」
「Sacred boon(聖なる祝福).」
「Pentagram of Heaven and Earth{天地重魔法陣}!」
「とどめ、ですかね〜」
「ガァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
叫び声が会場に響く。
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――時は21世紀初頭。大いなる変革の刻、「アクエリアンエイジ...
平和を願う祈りは、戦乱の中で押し流されてゆくばかりであっ...
屋敷に着いた彼女を出迎えた巫女の姿に、彼女は驚きを禁じえ...
「お待ちしておりました。“弓削 遥”様。」
鈴を転がすような声。一瞬だけ別人と疑ったが、この声はまぎ...
「日御影……静流…?」
驚いた理由は3つ。こうして会うのが久方ぶりであること。以...
「どうぞ、お上がりください」
“日御影 静流”の声に半ば呆けていた意識を戻し、屋敷の中へと...
「長旅のようでしたし、もう日が晩いので予め寝床を用意して...
「ああ……有り難い。」
返事をしながら、遥は過去の出来事を思い起こしていた。あの...
遥か宇宙の彼方より飛来した侵略者、銀河女王国連邦太陽系方...
それは決戦の終焉に猛り狂った破壊の光。イレイザー旗艦「パ...
「こちらが、遥様の寝所になります。湯浴みの際には、あちら...
「ん、明朝は…日が昇ってからか。わかった御苦労。」
「お疲れ様でした。では、ごゆっくりお休みくださいませ。失...
-瑪瑙との邂逅
「お前……何故ここに!?」
その人物は遥よりも格上の地位にいる者ではあったが、遥の口...
「相変わらず――」
対して、どちらかというと呆れを含んだ口調で返す、大陸の衣...
「口の利き方を改める気は無い様で、貴方は変わりませんね、...
-会談
「ああ、知っている。今組織立った動きができるのは各務を筆...
「我々も個々に組織の再編を進めているのだがな。神社(ばしょ...
「こんな状況だ、全く……このような事を気にかけるような性質(...
「こちらも、四海の竜王を始めとして様々な神格、仙道、道士...
「お互い、戦力不足か。」
「多くの人材を喪いました。術士、仙道、巫女、陰陽…あっ」
しまった、そう思い途中で言葉を止めたが遅かった。遥の表情...
「…気にすることはない。最早過ぎた事…」
俯き、声が震えていた。それでも、はっきりと言った。
「多くの死の一つに過ぎないのだから……」
-被害情報
「四神の巫女、二人は討死、一人は行方不明、もう一人は……」
「……WIZ-DOMに捕縛された後、拷問によって、死亡……」
拷問、と言ったほうがよほど聞こえがいい。あれは……最悪だ。
体中の関節は外され、両腕は砕かれ、その上で暴行を受けてい...
「抜刀隊・甲/乙/丙/丁壊滅。部隊長を含め、未帰還。里神...
(まだ…ましだったのかもしれないな、紗綾……)
そう呟くも、やはり思い起こす度に胸が痛む。
-回想――紗綾――
「ちぃっ、このアンドロイド(木偶人形)ども!」
獲物を振るう隙さえ与えぬ連続攻撃。格闘タイプのアンドロイ...
「縛!」
空中のアンドロイドの動きが止まる。さらに、後方から射撃の...
「防御が甘いわ!」
-
「あの時以来、ここに来たのは初めてだからな。」
-悪夢
「紗綾っ!?」
振り返る。その場にへたり込んだ紗綾の姿が映る。最早自分で...
「!!」
急激に、現実へと引き戻される感覚。荒い呼吸、熱い身体、震...
-大奥
気配――
「お待ちしておりました。どうぞ、こちらへ」
-急変
「美鈴……?」
「美鈴!?おい…どうした!?……」
「誰か!!」叫ぼうとした遥
-告白
「この通り……最早私は自分の脚で、自分の身体を支えることす...
-かつての主
「賢しくなった物だな、美鈴」
「何も知らぬ生娘であったというのにな。今では精神干渉に色...
「ええ、色々と仕込まれましたから……貴方に。」
「私が与えたのは、ほんの少し……精神干渉の力だけだったはず...
「」
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「ラフィン隊、カレスト隊、前進!!」
「ゾアンハンターっ!!」
「離脱しようとした幹部3名の頸をこれに。後は我がマスター...
「わかった。行って良いぞ。」
「子爵、あの物達は…?」
「マイスター・ハイヤーン((Jabir ibn Hayyan. ジャービル・...
「自分はそのような話聞かされておりませんが?」
「知っていたのは私だけだ。」
「WIZ-DOMによる支配がなった暁には、まずは奴らから潰してゆ...
----
男がその存在に気づいたのはある雨の夜だった。
粗末な段ボールのなかで、うずくまり、小さな身体を震わせ、...
いつから――昨日までは、全く気がつかなかった。男の他にも多...
身体を壊すといけない。そう言って、男は少女を連れて行こう...
2DK程の男の部屋は小ぢんまりとしてはいたが、きれいに整...
早くシャワーを浴びるようもう一度言い、男は一歩足を進める...
身体の汚れを熱い湯で洗い流すと、少しは落ち着いたのか男の...
視線を回す少女の前に焼き魚と米、味噌汁が出される。同じ食...
そこは演算の部屋。記憶の倉庫。予測の箱庭。過去の道標。
追憶と思考と無によって彩られた時間を凌駕する瞬間。
それは現よりの刺激によって動き、幻の世界となる。
男は絵を画いていた。画く題は『笑顔』。だが、完成が近づき...
まだ終わっていない。まだ残せていない。手を伸ばす。キャン...
掴んだキャンバスが、手の中で爆ぜた。
意識が覚醒を始める。夢と現の境界で、ある名前の欠片を呼ぶ...
いつもの部屋、いつもの夜、いつもの――。
覚醒間もない意識は、いつもの今と違う点を認識するのに少々...
一人でいることへの怯え故か、暖かいベッドよりも寒い毛布で...
何かを懇願するような目。そこから視線を、袖から少女の手を...
なのに、少女はベッドに向かおうとはせず、男に顔を近づけて...
愕然とした。少女が見ていた物、自分が目を逸らした物、少女...
今度こそ、少女はベッドの方を向き、男から離れようとしてい...
少女が振り向いた。頭を下げ、お辞宜をする。ありがとう。微...
失った物、欠けていた物、忘れかけていた物、忘れまいとして...
笑顔。
伸ばした両の腕で、少女を抱きしめた。力の篭もっていないそ...
ずっと探していた。あの笑顔は、何時の物だったのか。
ずっと探していた、守るための力は、特別な物じゃなかった。
ありがとう。男は言った。同じ言葉を言った二人の少女の前で...
しばし、そのまま時が流れた。男の頬を流れる涙が落ちる。と...
唇を離す。目を開く。互いに互いを見つめる。何かを懇願する...
男の腕の輪から少女が腕を抜き、男の首に絡め、引き寄せた。...
「あたた…めて…ほし……」
小さな声に、男は頷く。寂しさも、哀しみも、忘れさせよう。...
どちらからだったか、絡めた舌を解き、重ねた唇を離す。離れ...
少女の手が、男の首筋から頭部を弄(まさぐ)る。もう一方の手...
男は苦笑した。誰にかは分からない。だが、何をかと言えば、...
身体に回していただけだった左手で,少女の着ている寝間着のボ...
少女の呼吸が荒くなり始める。男の動きも次第に大胆になって...
男の手が動く度、少女の口から切なげな声が漏れ始める。眉根...
不意に、少女が唇を離し両手を上へ伸ばす。男が首を下げてや...
声を上げ、背中を反らし、断続的に身体が震える。数秒の後、...
ぼふっ
ベッドが沈み、少女を受け止める。寝間着を脱ぎ、下履きだけ...
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チュンチュン、チュンチュン……
日の昇ってまだ数十分。厳島美鈴の朝は早い。
がらがらと雨戸を開け、朝日を受けて光る濡れた庭木、朝の挨...
「ん〜〜雨も上がって、今日はいい天気みたいですね。」
誰と決めたわけでもない毎朝の日課。朝一番に全ての雨戸を開...
はずであった。
「きゃあ〜〜〜〜〜〜っ!!!」
屋敷に悲鳴が響き渡る。と同時に地響きのようなすさまじい音...
どどどどどどどど…………
「「「美鈴っ!」さん!」姉さまっ!」
美鈴の籠もっている手洗いの前に、3人の少女が集結する。
「「「どうしたっ!」しました!?」したのっ?」
少女達の声と共にがたがたっ!と美鈴の目の前の扉が揺れる。
「だ、大丈夫です!ちょっと寝惚けてただけで、なんともあり...
破壊させて雪崩れ込んできそうな勢いに、あわてて返事を返す。
「本当に大丈夫ですか?……なら良いですけれど。」
「美鈴姉さま、朝が早すぎるのよ。もう少し遅くしても……」
「寝惚け眼の美鈴も……いいかも。」
大丈夫と聞いての思い思いの反応。数十秒、扉の前の三人が動...
「(遥さんは、今日も相変わらずですね……。)」
遠い目をして、他の二人に呆れられているだろう事を想像して...
「ふぅ……」
昼下がり。自室に戻った美鈴は、一人ため息をついた。理由は...
心当たりはあるのだ。恐らくは――
「先日の、あの時なの…かな?」
女魔(サッカバス)や淫魔(インクブス)の退治を行った時を思い...
「避けきれてなかったのかしら……」
いずれにせよ、淨化しなければならない。問題は起きなかった...
幸い、今日昼からは特に用事も何も無かったので部屋に篭もっ...
「まさか、自分についてるのを見つめることになるとは思いま...
ソレをまじまじと見つめながらどのような思考に行き着いたの...
「美鈴さん、いらっしゃいますか?」
部屋の前から、沙綾の声がかかる。
「あ、はーい。」
停止(フリーズ)していた思考を戻し、返事を返す。と、次の一...
「お食事時に落ち着かないご様子でしたので気になって…今よろ...
「どぅ……」
どうぞ、と返そうとして、今の自分の格好を思い出した。鏡の...
「ぅえっと、ちょ、ちょっとままってててくださいーっ!」
とにかく、急いで下に穿かなければ。噛み噛みで返事を返しな...
ずでん!
「だ、大丈夫ですか!?」
派手な転倒音に思わず襖を開けて中を覗いた沙綾は――
「いったーい…あ、沙綾さんまだ開けちゃ……」
沙綾の方を見ようとして身を起こしたのがむしろ致命的だった...
「……ふぅっ。」
「あ……気絶したいのはこっちですよぅ……」
「朝の悲鳴はこういうことでしたのね。そういえば、御手洗い...
「それは…普段通り……」
気を失っていた――といっても数十秒程度だが――沙綾が目を覚ま...
「別にコレに置き換わったとかではないみたいなの。くっつい...
「そう、です…か。」
美鈴の方はもう平気な顔でソレに触れたりしているが、沙綾の...
「そっか、沙綾さんは後ろにいる事の方が多いのよね?」
「はい。」
前線に立って戦っていると、色々な敵と戦う事になる。特に獣...
「だから見慣れてないのね。」
「というより、美鈴さんが慣れすぎてるんです。」
きっぱりと言う沙綾。それもそうである。まじまじと見つめて...
「遥さんが原因なのでしょうけれど。」
「うぅ…そんな気はします……。」
一時、遥に従って、というよりは連れて行かれて「鬼が島殴り...
「と、とにかく何とかして淨化しましょう。私もお手伝いしま...
「そ、そうですね。ありがとうございます。」
と、淨めの準備を始めようとしたとき。ぱたぱたぱた…と廊下を...
「美鈴姉さまー。食器洗いの洗剤が切れちゃったんですけれど...
栞の声が襖を通ってくる。洗剤がまだあったか思い出そうとし...
「(何で……栞ちゃんの声を聞いたら、大きく……!?)」
「(まぁ……)」
突然の事に目を見張る沙綾と、困惑して思考が纏まらない美鈴...
「分かりましたー。じゃぁ後で買ってきますねー。」
と言ってまたぱたぱたと駆けてゆく。が、二人とも固まったま...
「…………」
「…………」
美鈴の方は「どうして?何で?」で思考停止状態、沙綾はとい...
「とりあえず、淨めを…」
「そ、そうですね。」
返事をして、少し経ってから袴を脱ぎ、固く、大きくそびえ立...
「すごい……」
「っ…………」
先ほどまでと違い、今度は美鈴のほうが羞恥に頬を染め、沙綾...
先ほどまでとは比べ物にならない威容。それを見られていると...
「(なにを……吐き出すの?)」
男の性のメカニズムなど知らない美鈴には、
その衝動が具体的に何を示すのかは理解できてい(わから)なか...
「そ、そんなに…見ないで…くださ、い……」
「あ…ご、ごめんなさい」
あわてて視線を逸らす。急いで立ち上がろうとして沙綾は足を―...
「きゃ」「えっ、あん」
どたっ、ばたっと、二回音が響く。意識がぼんやりとしていた...
大丈夫ですかと問うた沙綾に、平気ですと答える美鈴。二人と...
「(あ、熱い……)」高鳴る鼓動。
「(何なの?もう……!)」抑えきれない衝動。
先に動いたのは沙綾だった。臀部に手を回し、美鈴の熱いモノ...
「美鈴さん、コレは、普通じゃ淨化できないかもしれません…」
そう言って、ソレを撫でる。沙綾の手が動く度にソコから頭へ...
「え、それは…ァッ、どう…いうッ……?」
「呪いがここまで具現化するのは珍しい事で……しかも熱とか、...
普段の沙綾とは違って、長く、要領を得ない回答。その間も、...
「ですから、コレは…美鈴さんじゃなかったらもう、おかしくな...
そこまで言った所で沙綾の手が止まる。襲ってきた衝撃が止み...
「はぁっ、はぁっ…お、おかしくって……?」
呼吸が荒い。散々熱い威容を弄(なぶ)られていた美鈴は勿論だ...
「この呪いは…私たちが慎むべき…行為に駆り立てるもので……そ...
説明の途中で感極まった声を上げる沙綾。何時の間にか上気し...
沙綾の手が止まったため、少し平静さを取り戻した美鈴は身を...
「ご…めんなさい、みすずさん……私のほうが…のろ…いに…もう、...
息も絶え絶えに答える沙綾。美鈴の目の前でそのお尻が揺れ、...
「みすずさんの…モノで、私を…」
淫靡な空気が場を満たしかける。が――
「おか」
ガラッ。襖が開き、
「何やってるのっ、貴方達はっ!」
怒気が場の空気を一掃した。
「……で、赫々然々(かくかくしかじか)だったというわけね?」
「はい……」
先ほどまでとは一転、緊張が部屋を包んでいた。胡坐をかいて...
「それで、呪いを解こうとして逆に呪いにかかる所だったと?」
「はい……っ」
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